日々雑感

歴史は、たんなるトリビア的知識の集成ではない。歴史を学ぶとはどういうことか?

無料雑誌論文

タダで見られる論文を(いまさら?)発見しました。

パブリック・ヒストリー(大阪大学西洋史学会)

大阪大学って太っ腹ですね。ぜんぶPDFでダウンロードできちゃうのでオススメです。
一般の人が研究の最前線に触れられる機会ってなかなかナイので、こういう姿勢は大歓迎です。


全部解説するのは私の能力を大幅に超えるので、川北稔「『政治算術』の世界」について予備知識をちょっとだけ。

ようするに『政治算術』とは(私のケーハクな理解では)、国の社会・経済を統計にして分析しましょうということかな。今われわれがExcelでやってるようなことを、16-17世紀ごろに始めた人がいると。いままでの統計を出して将来のシミュレーションをやっちまう、という当時としては先駆的手法のことではなかろうかと思います。ちがってたらスマン。

↓以下は独断と偏見にもとづく用語説明です。↓

*近代世界システム:でかい経済圏のことを世界システムといいます。特に近代世界システムは、ヨーロッパ諸国のアフリカ・アジア進出に伴って、世界のほとんどが一個の世界システムに取り込まれていきます。それ以外の世界システムとしては、ローマ帝国とかモンゴルとかかな。

*ジェントルマン:紳士のことではありません。17-19世紀ごろ?のイギリスの支配階級です。乱暴なたとえでいえば、江戸時代の上級藩士がこれにあたるかもしれない。

*財政=軍事国家:財政基盤を整えることによって、戦争遂行能力を高めた国家のことだろうと推測します。戦争をするには、兵隊さんを集めるだけではどうにもなりません。彼らを運搬し、養い、近代兵器を揃えるには莫大な費用がかかり、スペインなどは何度も破産しています。18世紀まで、財政軍事国家になれたのはイギリスだけです。

*メスエン条約:イギリス=ポルトガル間で結ばれた通商条約(1703)。反スペインということで両国は接近しました。「メシュエン条約」という書き方のほうが一般的な気はするけれども。

*ヘゲモニー:経済面などにおける、圧倒的支配力を持っていること。16世紀はスペイン、17世紀はオランダ、18-19世紀はイギリス、20世紀はアメリカ。ただし、アメリカのヘゲモニーは既に失われたといわれている…らしい。

*進歩史観:世界は常に進歩しているのであり、やがては理想的な形態になるであろうという歴史のみかた。過去や異文化に対して否定的になりやすい。

≪ 共産主義をどう捉え直すか (4) その果たした役割ホーム自国史を学ぶということ ≫

Comment

コメントの投稿

 
管理人にのみ表示する
 

Track Back

TB URL

Home

プロフィール


大阪在住の日曜歴史家&ウィキペディアン。ウィキペディア利用者ページはこちら。あとイギリス史・歴史関係のおすすめできる本たちはこちら



クリック募金

おすすめ本(私の本棚)
WEB本棚ブクログ



歴史系ブログたち↓
にほんブログ村 歴史ブログへ にほんブログ村 歴史ブログ 歴史理論へ

イギリス史のおすすめ

BOOKs

イギリス
イギリスのイメージや歴史を、一冊で手軽に読める入門書

イギリス近代史 宗教改革から現代まで
宗教改革以降のイギリス史。平易でわかりやすく、最初の1冊としておすすめ

スコットランド 歴史を歩く
岩波新書。スコットランドの歴史・気質が簡潔にまとめられている

財政=軍事国家の衝撃
歴史学上の新説、財政=軍事国家論。なぜイギリスが18世紀の戦争に連戦連勝できたかを分析している

「王国」と「植民地」
近世イギリス帝国のなかのアイルランド

アイルランド史を「王国」と「植民地」の双方から捉える通史。イギリスを理解するうえでも有益な一冊。

イギリス史(〜中世)
イギリス史(近世)
世界歴史大系。もっともメジャーな通史


DVDs

クロムウェル
清教徒革命の映画。普通に面白い。

エリザベス
「よき女王ベス」と愛されたエリザベス1世の前半生。ケイト・ブランシェット主演

バリー・リンドン
18世紀のヨーロッパ上流社会がよく描かれている

わが命つきるとも
トマス・モアの話。実はまだ見てない

ロブ・ロイ
18世紀スコットランドの氏族のお話。ロブ・ロイという人物は実在したらしいけど、ジャコバイトが反乱分子と描かれているのが気になる。

アイルランド・ライジング
イースター蜂起直後のアイルランド。ヒロインの子がカワイイ

Powered By FC2ブログ

最新の記事

カテゴリー

Wikia

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

月別アーカイブ

リンク

MAIL

名前:
メール:
件名:
本文:

最近のコメント

データ取得中...